「日食」とは、月が太陽の前を横切り、太陽の一部や全部が隠される現象です。太陽が月によって全部隠れる現象を「皆既日食」、太陽の中に月がスッポリはまって、太陽の光が月の回りからはみ出して金の環の様に見える現象を「金環日食」と呼びます。月が少し重なって太陽の一部が見える現象は「部分日食」といいます。
図1:国立天文台参照 |
図2:国立天文台参照 |
図3:十島村公式サイト参照 |
日食各地予報--国立天文台(暦計算室)
http://www.nao.ac.jp/koyomi/
2.日本における日食の見え方 |
7月22日の日食は、日本全国で部分日食を見ることができます。特に、口永良部島、屋久島、トカラ列島の島々、喜界島、奄美大島の一部、種子島の一部などは皆既日食帯と呼ばれる地域になり、皆既日食が見られます。
図4:国立天文台参照 |
日食の欠ける深さを「食分」という数値で表します。食分0.1とは、太陽の直径の10%まで太陽面上に月が入り込み、太陽が欠けることを意味します。札幌では食分が0.506と約半分ですが、東京では0.749と約4分の3まで月が入り込みます。また福岡で0.897、那覇で0.917と、それぞれ約90%まで月が入り込む深い部分日食です。
図5:国立天文台参照 |
おもな地点における、日食が始まる時刻・最大になる時刻・終わる時刻は以下の表です。 |
地名 |
食の始め |
食の最大 |
最大食分 |
食の終り |
札幌 |
10時04分30秒 |
11時10分18秒 |
0.506 |
12時16分03秒 |
仙台 |
9時59分09秒 |
11時12分52秒 |
0.657 |
12時26分24秒 |
東京 |
9時55分33秒 |
11時12分58秒 |
0.749 |
12時30分20秒 |
大阪 |
9時46分58秒 |
11時05分28秒 |
0.822 |
12時25分22秒 |
京都 |
9時47分40秒 |
11時05分52秒 |
0.809 |
12時25分21秒 |
福岡 |
9時37分39秒 |
10時56分05秒 |
0.897 |
12時17分48秒 |
那覇 |
9時32分50秒 |
10時54分7秒 |
0.917 |
12時20分19秒 |
3.皆既日食が見られる地域 |
地名 |
食の始め |
皆既食の始め |
食の最大 |
最大食分 |
皆既食の終り |
食の終り |
屋久 |
9時37分06秒 |
10時56分10秒 |
10時58分07秒 |
1.008 |
11時00分05秒 |
12時22分37秒 |
悪石島 |
9時35分25秒 |
10時53分16秒 |
10時56分28秒 |
1.039 |
10時59分41秒 |
12時21分26秒 |
奄美 |
9時35分21秒 |
10時55分58秒 |
10時56分53秒 |
1.002 |
10時57分48秒 |
12時22分26秒 |
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このほかの地点での詳しい様子については、「日食各地予報」(暦計算室http://www.nao.ac.jp/koyomi/)で「2009/07/22皆既日食」を指定して調べることができます。
4.日本で皆既日食や金環日食が過去観察できた、今後観測できる地域と年月日 |
年月日 |
中心食の種類 |
見られる地域 |
1963年7月21日 |
皆既食 |
北海道東部など |
1987年9月23日 |
金環食 |
沖縄本島など |
2009年7月22日 |
皆既食 |
トカラ列島、屋久島、種子島・奄美大島の一部など |
2012年5月21日 |
金環食 |
トカラ列島、屋久島、種子島、九州・四国・近畿・中部・東北の一部、関東の大部分など |
2030年6月1日 |
金環食 |
北海道の大部分など |
2035年9月2日 |
皆既食 |
中部・関東の一部など |
過去の日食についての情報--国立天文台
http://www.nao.ac.jp/phenomena/20090722/past.html
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