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金星探査機あかつき |
金星探査機あかつきは12月7日に再度金星軌道への投入を行い成功しました。地球のすぐそばにある硫酸の雲に覆われた惑星は不思議な星です。この成功で今後より深く知ることができます。 |
金星 http://spaceinfo.jaxa.jp/ja/venus.html |
金星は太陽から数えて2つ目の惑星で、地球に一番近い星です。太陽に近いところの星のため地平線近くに見え、明けの明星とか宵の明星とか呼ばれています。 |
アメリカの探査機「マゼラン」が明らかにした金星表面の様子(c) NASA/JPL 平坦な地表の惑星です。 |
金星は地球と違い非常に厚い二酸化炭素の大気に覆われています。そのため温室効果で地表の温度は昼夜を問わず、摂氏470度に達しています。また数キロに及ぶ硫酸の雲があり、硫酸の雨が降りますが、地表に到達する前にこの熱のために蒸発してしまいます。。 スーパーローテーションという、風速100mに達する暴風が吹いています。 |
金星は ・太陽からの平均距離:1億820万km ・大きさ(赤道半径):6,052km ・質量(地球に対して):0.815倍 ・平均密度:5.24g/cm³ ・公転周期:224.7日 ・自転周期:243.02日 (JAXA) 金星は上記のように地球と同じような構造をしていますが、地球のようなプレートはなくケイ酸塩でできた地殻があります。 熱輸送は巨大なプリュームの流れで行われ、コロナと呼ばれる直径数百キロの及ぶ円形の構造が多数見つかっています。 |
あかつき http://www.isas.jaxa.jp/j/enterp/missions/akatsuki/compile/index.shtml |
(JAXA) JAXAではあかつきの金星軌道投入成功したことで特設ページを作っています。詳しくはネットを見てください。 |
あかつきの構造 |
(JAXA) |
あかつきで何を調べようとしているか 「あかつき」は、金星表面からの距離300kmから8万kmまで変化する楕円軌道に投入されました。この距離の違いを利用して、金星全体の気象現象や地表面 を広い範囲で調べたり、金星から宇宙空間へと逃げ出す大気の観測や雲のクローズアップ撮影を行います。 あかつきが4つのカメラで撮影した画像(JAXA) (4つのカメラによる金星疑似カラー画像です。紫外線・赤外線の単色の画像を波長の長短に合わせて着色(紫外線カメラUVI:紫色、1μmカメラIR1:橙黄色、2μmカメラIR2:橙色、中間赤外線カメラLIR:赤色)しています。) また金星表面には毎秒100mにも達する「スーパー ローテーション」と呼ばれる暴風が吹き荒れていますが、これまでこの自転速度の60倍にも及ぶ風速が発生する原因は気象学的にも理由がつかず、金星最大の 謎とされてきました。「あかつき」では、雲の下の大気や地表の様子までを赤外線による観測を行ってその謎の解明に迫ります。その他、これまで確証のつかめ なかった金星での雷の放電現象や、火山活動の有無等を調査することもミッションに含まれています。 |
※地球にもっとも近くにあって、異なる惑星には金星のほか火星もあります。宇宙探査が進むこれからは楽しい情報を多数送ってくれるでしょう。 |