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Excelの絶対参照・相対参照



 Excelで表計算をするときに絶対参照・相対参照という言葉が出てきます。
わかっているようで、わかっていない。また、わかってはいないけれどもなんとか使っている人は意外と多いのではないでしょうか?
 今回は、この絶対参照・相対参照を九九の表の作成を通して解明してみましょう。

1.相対参照とは
 これについては、知らないで使っている人がほとんどではないかと思います。
 式をオートフィルなどを使ってコピーしていますよね。そうすると、正しい答えが出てきます。
 実は、これが相対参照を使っているのです。
 Excelでは、数式のセル番地を、数式を入力したセルからの位置関係(上下左右にいくつ離れているか)を参照
 (自動的に判断)して数式を作成しています。

九九の表を作成しようとすると、こんな表になってしまいます。


セルB2は行目かける行目ですから式 =A2*B1 を入力します


オートフィルを使って式をコピーします。相対参照ですからここでは参照するセルが横に1つずつずれていきます。
九九の表ですから、本来セルC2に入る式は、 =A2*C1 であるはずが =B2*C1 になってしまっています。
これでは九九の表は作成できません。


2.絶対参照とは
 絶対参照とは、行・列ともに固定させる参照方法です。言い換えると、必ず指定したセルを使って計算するとき
 使用するやり方のことです。

九九の表を作成しようとすると、こんな表になってしまいます。


セルB2はA2かけるB1ですから式 =$A$2*$B$1 を入力します
(記号の意味)$A$2 … 列Aは固定、行2も固定させる。    $B$1 … 列Bは固定させる、行1も固定させる。


オートフィルを使って式をコピーします。絶対参照ですからここでは参照するセルが常に固定です。
九九の表ですから、本来セルC2に入る式は、 =A2*C1 であるはずが =$A$2*$B$1 になってしまっています。
これでは九九の表は作成できません。


3.複合参照とは
 行または列のどちらか一方を相対参照させ、他方を絶対参照にする複合型の参照方法です。
 言い換えると、列または行のどちらか一方を変化させ、他方を固定する方法です。

九九の表を作成すると、こんな表になりました。正しく作成されていますね。


セルB2はA2かけるB1ですから式 =$A2*B$1 を入力します。
(記号の意味)$A2 … 列Aは固定、行2 は変化させる。    B$1 … 列Bは変化させる、行1は固定。


オートフィルを使って式をコピーします。
複合参照ですからここではセルC1ではセルB1の式 =$A2*B$1が横に移動するので列だけが変化します。
$A2は列を固定してあるので変化しません。B$1は行1が固定されているのでC$1、D$1と変化します。

縦にオートフィルをするとセルB1の式 =$A2*B$1が縦に移動するので行だけが変化します。
$A2は列を固定してあるので行が変わると$A3,、$A4と変化し、B$1は行1が固定されているので変化しません。


4.行、列を固定させるには
列、行を固定させるには、セルの列番号、行番号の前に「$」(ドル記号)を付けます。
「$」は、入力することも出来ますが、セルを入力状態にして「F4」キーを押すと簡単に入力出来ます。



 A1(相対参照) → 「F4」 → $A$1(絶対参照) → 「F4」 → A$1(絶対行参照) → 「F4」 
 → $A1(絶対列参照)  → 「F4」 → A1(相対参照)の順で変化します。